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雲の中で散歩

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獄寺くんと京子ちゃんの物語、第2話です

第2話も、どうぞ広い心で見守ってください





がちゃっ


「あ、上がって。」

「はい。おじゃまします。」

「うわー!きれいにしてるねー!獄寺くん!
それに、広いねー!素敵ー!」


隼人の暮らす部屋は、閑静な住宅街の一角に佇んでいた。
1LDKで、きれいに片付けられている。

「やっ ただ、そんな物がないだけだっ
照れくせーっからっ
それより、麦茶で良いか?」

「うん!頂きます。ありがとう。」

ひんやりと、汗ばんだ体に麦茶が心地よい。

「おいしー!
ほんとにありがと、獄寺くん。」

「お、おうっ」

「そだ、ビアンキさんとは、一緒に住まないの?
ビアンキさん、獄寺くんのこと、いつも心配してるんだよ。」

「ぶはっ
なっなんっ アネキの話はいーってっっ」

「何でー!すごく素敵なお姉さんなのに!私、憧れてる!」

「なっ憧れっ?!!」

「うんっビアンキさん、大好き!!」

「なあぁぁー!!俺は、あんなアネキ、だいっきらいだっっ」

「またまたあ!
獄寺くんって、ほんとは優しいのに、照れてばっかりだって、ビアンキさん、言ってたよ。
ほんとだね!」

無邪気に、また京子が笑いかける。

隼人はその笑顔から、一瞬、目がそらせなかった。

「なっアネキのやつ ・・・」

「ふふ。
でも兄弟って、うちもだけど、やっぱり大事だよね。」

京子のきらきらした瞳が、不意に真面目になる。

「あ、ああ。――」


隼人は、その瞳をずっと見ていたいような気がした。









「ごちそうさまでしたあ。麦茶、とってもおいしかったよー♪獄寺くん!
ありがとう。」

「ん。
あんま、お菓子とかなくてごめんな。」

「ううん!!
今日は、本当に、どうもありがとう。
楽しかったあ。何だか、あっという間だったね。
獄寺くんとこんなに話せるなんて、発見!
ふふ。」

「なっ 

んー、楽しかった、な。」

色々、話してしまった ・・・ 何でだろう。
今まで、こんなに自分のことを話したことはなかったような気がする。
ただ、話しやすかったから ・・?
それとも、笹川だから ・・・・・?


二人の間に、一瞬、沈黙が流れた。
それは、居心地のよい沈黙だった ・・。



「あ、じゃあ、
行くね。」

京子は鞄を持った。

「送ってく。」

隼人は先に玄関に立った。

「あ、ありがとう ・・。」

すごくドキドキする ・・・
京子は、高鳴る鼓動を感じていた ・・・・・







夕暮れの暗くなった道を、二人は黙って歩いた。
淡い光を放って、月が輝いている。



何だか胸の辺りが苦しいような ―――
うまく呼吸ができない。
殴られたわけでもないのに、何でだ ・・・
オレ、一体、どうしちまったんだ。

笹川の顔を、まともに見られない。

もうすぐ、笹川の家に着くのに ・・・

隣に、
すぐ隣に笹川がいるのに、その肩が遠く感じる ―――
このまま、ずっと歩いていたい気持ちもするのに。



京子は、目線をあげて、ちらりと隼人の横顔を見た。
かすかな月明かりに照らされて、彼の、その美しい顔立ちが、よくわかる。
隼人の、たまに見せる、せつなげで限りなく優しいまなざし ・・。


京子は、何も話せなくなってしまった。
鼓動を、苦しいほどに感じる ・・・








「ここなんだ。家。
ありがとう!獄寺くん。」

もう、着いたのか ・・。

再び、沈黙が訪れた。

笹川の顔を見ることができない ・・・





「あ、
家族、平気だったか?連絡とか、何かゴメン!」

隼人は、やっと京子の瞳を見た。

「う、ううん!!大丈夫!!


あっ!



 
突然、京子は思い出した!
緊張のあまり忘れていたのだ。

「そうだっ
今日ね、お兄ちゃんと私だけなんだ!お父さんとお母さん、今日から一週間、旅行に出掛けて。

夕飯、一緒に食べようっ」

「えっ いやっわりーよ ・・!」

「ううん!!わるくなんてないよ! 遠慮しないで♪」


あと少し、一緒にいられる ――?







「こらーっタコヘッドっ
京子の心のこもった料理を全部食べないと、極限に許さないからなっっ」

「んなーっ芝生頭!!
全部、食べてるだろっっ」


夕食が済み、京子はお茶を煎れた。

「ふふ。
獄寺くん、もし、もしよかったら、、、
一週間、食べに来てほしいんだ。
ほんとに、もし、よかったら ・・!」

とっつかみ合いのケンカになりそうな二人が、同時に手をとめた。

「お、おう。
サ、サンキュー、な。」

京子は、また柔らかく笑う。

「こらーっ!もっと丁寧に礼を言わんかっ
タコヘッド!!」

「んなっまたこの芝生頭はっっ」






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2007.06.21 00:01 | L-s | トラックバック(-) | コメント(-) |
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