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雲の中で散歩

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Love story

9月9日

Happy Birthday

獄京 forever

20070909011359









いつもの待ち合わせ場所の丘

約束の午前10時まで、あと20分はあったが、京子は木陰に寝そべる隼人を見つけた。

今日は、隼人の誕生日だ。


「おはようー。獄寺くん ・・
おーい。」

自然に笑顔になりながら、名前を呼ぶ。

何となく今日は、待っていたかったんだけどな。

彼を見つめながら、京子はちょっとそう思った。


獄寺くん ・・・
ほんとに寝てるの ・・?


隼人は柔らかな芝生の中で、まだ目を閉じたままだ。
髪が風に揺れている。


まあ、いっか ・・♪
座って待っていよう。


風の中には、まだ夏草の匂いがしていた。
煌めく空が広がり、太陽は輝いている。
隼人の隣に、京子はそっと座った。







ん ・・

風 ・・?

あれ ・・・
寝てたのか ・・ 俺 ・・


京子 ・・・


はっきりとしない視界に、確かに彼女の背中が見える。


最近じゃ起きる度に京子を探しちまう ・・・

・・ このまま、
あともう少しだけ ・・



―――



「はよっ」

芝生に座ってから5分も待たないうちに、隼人の声が聞こえた。

「あっ
おはようっ!」

「また寝ちまってて、わるいっっ」

「ふふ♪ いいよ♪
獄寺くん、
お誕生日おめでとう!!!」

少し照れながら、京子は思いきって言った。

「サっ サンキュー!!」

二人は、何だか照れくさくなり、お互いに目を伏せた。

「あっ あのねっ
プレゼント ・・・」

さっきまで何ともなかったはずなのに、手が少し震えてきた京子は、緊張でガチガチになりながら、準備してきたプレゼントの包みを渡した。

「あの、
あんまり嬉しくなかったら、ほんとにごめんね ・・・!!
喜んでもらいたくて、なのに、全然わからなくなっちゃって ・・
結局、ケーキとカードに決めちゃったんだ ・・
ごめんっ ・・・!」

自分自身の言葉の響きに、何故か京子は、だんだん半分泣きそうになりながら、一気に言った。
隼人に、本当に申し訳ない気持ちだった。


( 泣いてる場合じゃない。
しっかりしろっ 私!! )

泣いてしまいそうな目を隠すようにうつむくと、京子は、隼人の反応を待った。


「・・・ありがとな・・」

隼人は、きれいに包装された箱を見つめ、そして、京子をまっすぐに見つめた。
瞳には、限りのない優しさが宿っていた。


「・・・」

一瞬、京子は隼人と目を合わせたが、何も言えなくなり、途端にまたうつむいてしまった。
隼人の瞳に、吸い込まれそうだった。


次の瞬間、京子は隼人に頭を引き寄せられると、コチっと額と、彼の額が当たった。


「謝んなくていんだって ・・・
すげぇ嬉しいよ ・・・。」


心臓が破裂しそうに鼓動を打つ。
目が合わせられない ・・


「・・ 次、謝ったらデコピンなっ!」

額を離して向き合うと、隼人はニカっと笑って見せた。


「 ・・・ 」

胸が締め付けられる。


( 獄寺くん ・・
獄寺くんがあんまり優しいから
一生、一番に幸せでいてほしいって、いつもそう感じるんだよ。
幸せであってほしい。
大切に想われる、優しさを持った人だから。
・・・ 例え、そばにいるのが私じゃなかったとしても ・・・・

言葉にできない自分が、はがゆい。

獄寺くんのそばにいるのが、私だったらいいなって ・・・
私であってほしくて ・・・・

約束をしたなら、その約束が確実になるのなら良いのに。

未来は、果てしなく遠いよ。

ずっと、獄寺くんのそばにいられたら ・・・・ )

京子はぎゅっと目を瞑った。



「 ・・ ほら、水族館、行く約束!
通り道だし、一旦、うちにケーキしまってくるな♪
ほんと、サンキューな♪」

隼人は、優しく声を掛けると先に立ち上がり、京子へと手を差し伸べた。

その手は、何処までも温かい。


「 ・・・ うんっ
獄寺くん、お誕生日、本当におめでとう!!」

しっかりと彼の手を握り、立ち上がると、京子は輝く笑顔を贈った。

隼人は、くすぐったそうに微笑みを返す。


キラキラと木漏れ日は踊り、二人を導くように、初秋の風が頬を撫でる。


「行こう。」


陽光の降り注ぐ空のもと、二人は歩き出した。











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2007.09.09 03:04 | L-s | トラックバック(-) | コメント(-) |
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